去年の11月からソーシャルレンディングを始めた私。
ファンドの選び方については、自分なりに慎重に検討してきたつもりです。
その後、さらに、気を付けようと思う点が増えてきたので、重複することもありますが、改めてリスク等について整理してみます。
ファンドについて気を付けること
借入人
ソーシャルレンディングでは、金融庁の指示により借入人を特定できる情報は開示されません。
だいたい、A社とか、CA社といった、アルファベットでの表示がされています。
また、ソーシャルレンディングは、一つのプロジェクトを複数のファンドにわけて募集を行うことが多いです。
ファンドが違ってもプロジェクトや借入人が同じであればリスクを分散できません。
借入人の名称はわからず、経済状況までは調べることはできませんが、同じ借入人・プロジェクトではないかについては一応確認することにしています。
担保・保証の内容
不動産の担保
不動産の評価額が、書いてあってもどのくらい信頼できるのか。
例えば、「収益還元法」とか「TAS評価」に基づくということであれば、まだ一応の根拠があり、信用できるのかなという感じがしますが、「販売予定価格」や「弊社調査」とかだとその評価額をどのくらい信用できるのか、わからないです。
仮に、評価額が市場価値として妥当だったとしても、競売になったりした場合には、市価の半値~1割となることもあり得ます。
競売価格が債務の額を下回る場合、抵当権に順位がついていると、高い順位のものから配当されることになりますので、極力高い順位の抵当権が安心ということになります。
所在地については都会の物件の方が流動性があり、いざというときに売れやすいような気もします。売れなかったら回収できないですもんね。
地方の場合は土地勘がないと判断がつきかねます。。。
施設の属性(住宅か商業施設か)も参考になるでしょうか。
保証
保証会社がついていても、そこがお金を持っている会社かは可能な範囲で確認したいですね。
ウェブサイトに決算資料などが掲載されている場合は、(判断できるかどうかは別として)ちらっとは見た方がよいかなと思っています。
貸付期間
貸付期間があまりに長いとその間に何があるかわからず、リスクが高まります。
何らかの理由でソーシャルレンディングそのものから撤退したいと思っても、貸付期間が残っている場合は、自由に撤退できません。
基本的には、短期のものの方が安心感があると思い、18ヶ月を超えるファンドには極力投資しない方針です。
貸付金の使途・目的
例えば、売却用の物件取得を目的とする借り入れであれば、物件が早期に売れれば、事業者は繰り上げ弁済するでしょうから、早期に利益確定できる可能性が高まります。
他方、運用目的の物件取得の場合、毎月の賃料収入から借入金の返済が行われるでしょうから、極端な早期弁済は考えにくいです。
また、別の借り入れの借り換えや利息返済が目的となっている場合、自転車操業の可能性もあり得るので今のところ避けています。
資金使途もきちんと確認した方がよいと思います。
ソーシャルレンディング業者について気を付けること
つい先日までmaneoのみの投資でしたが、業者も分散させた方がよかろうと思い、ラッキーバンクも始めてみました。
過去には、みんなのクレジットという業者がほとんど詐欺みたいなことをやらかして業務停止処分になっています。
株式会社みんなのクレジットに対する行政処分について:財務省関東財務局
信頼できる業者かを判断するのはなかなか難しいですが、以下のような事項について、ネットでできる範囲の情報収集はした方がよいかなと思います。
- 過去に行政から処分を受けていないか。
- その業者のファンドで遅滞やデフォルトが発生していないか。
- 社長の経歴や人となり(インタビュー記事やSNS)
その他、大手企業が株主になっている業者については、その業者について、大手企業が一定の調査を行った上で株主になっているはずなので多少安心感はあるかもしれません。
投資期間について気を付けること
投資信託や株、仮想通貨であれば、損を覚悟すれば現金化や撤退はいつでもできます(イデコやジュニアNISAはダメですが)。
しかし、ソーシャルレンディングの場合、貸付期間が残っていると、投資をやめたり現金化したりすることはできません。
その意味では、貸付期間の短いものが安心です。
ただ、あまりに短いと、募集から貸付までのアイドリングタイムが多く発生して効率が悪くなります。
そのあたりのバランスが大事になってくるかなと思います。
基本的には余裕資産でやるべき投資だと思いますが、安定運用できている場合でも、極力、予定の償還時期がバラけるように意識して、自分に資金が必要になった場合に備えたいと思っています。
「絶対に安全」はない
ソーシャルレンディングは、基本的にリスクのあるもので、個人でいくら検討してもリスクをゼロにすることはできません。
自分でとれるリスクを考えながら、無理のない範囲で不労収入のアップを目指していけたらと思います。